2002-08-07

探しもの




探していたわけではない。

それは、半ば砂浜に埋もれ、
サインでも送るように、わずかに覗く一部に陽を反射して、
軽く砂を払ってみると、それらしき姿を露わした。

思い描いていた星のようだった。
掌に乗せ、
しげしげと眺め、
感触を確かめているうちにわかった。

ああ、これは、
探していたものだったと。